| sugitaru • PM |
Feb 03, 2014 2:06 AM
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sugitaru
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女が、化粧をすまして、階段を降りて来る。
男 食事にするかい。 女 えゝ、あなたは? 男 何時でもいゝよ。 男、起ち上つて、歩き出す。 二人の姿が消える。 入れ違ひに、若い男が二階から降りて来る。京野精一(二十一)である。 るい ピンポンのお相手をいたしませうか。 京野 今日は疲れた。また歩き過ぎたよ。(椅子にかける) るい そんなにお弱いやうには見えませんがねえ。でも、御無理を遊ばしちやいけませんよ。折角御養生にいらしてるんですから……。 京野 家庭教師みたいなことを云ふなよ。 るい あら、ほんとに今日は、不思議な日ですわ。 京野 どうしてだい? るい みなさんで、あたくしの前身をおあてになるんですもの。 京野 君の前身なんか僕にや興味はないよ。家庭教師だつて、ホテルのハウス・キイパアだつて、大した変りはないだらう。 るい お煙草でございますか。取つて参りませう。 京野 いゝよ、いゝよ。バアは開いてるだらうな。 起つて、右手にはひる。 長い間。 やがて、また、二階から、三十八九の、和服に現代風の好みをみせた女が、気取つた足取りで降りて来る。土屋園子夫人である。 第二新卒 転職サイト |